《 ユトリロ ヴラマンク 荻須 展 》
この度、ギャルリーためなが大阪では、近代絵画の巨匠 モーリス・ユトリロ(1883-1955)、モーリス・ド・ヴラマンク(1876-1958)、荻須(おぎす)高徳(たかのり)(1901-1986)、三人の展覧会「ユトリロ ヴラマンク 荻須 展」を2023年11月11日(土)から12月10日(日)まで開催いたします。本展は20世紀初頭よりフランスで独自の世界観を築いた三人の巨匠たちが描いた油彩、約30点を一堂に展覧いたします。
後期印象派以後、20世紀に入ると世界では芸術の都パリを中心にキュビズムをはじめダダイズム、シュルレアリスムなどの美術運動が次々に派生し、若く才能に溢れた芸術家たちが世界中からパリに集まり活躍しました。特に移民芸術家たちは、生活費の安価な郊外のモンパルナスに居を構え、モディリアーニをはじめ、ピカソ、シャガール、キスリング、スーチン、ドンゲン、藤田嗣治など、ほとばしる多彩な才能を開花させます。通称エコール・ド・パリの画家たちです。
その一方で、こうした同時代の美術の動向には関心を示さず独自の画風の探求に力を注ぎ、個性的な世界を築き上げた画家たちがいました。モーリス・ユトリロ と モーリス・ド・ヴラマンクを筆頭とし、この二人に強い影響を受けた荻須高徳もその一人と言えるでしょう。古いモンマルトルの街並みが持つ人間の喜びや悲しみの歴史を、吟遊詩人が詠い上げるように繊細な絵筆で表現したユトリロ。大都会パリの現代生活や文明から離れ、フランス北部ノルマンディー地方の厳しい自然とそこに暮らす人々の素朴な様子を力強いタッチと大胆な構図で描いたヴラマンク。そして荻須はパリの下町の建物の壁、石畳の道に宿る人々の生活感を自身が感じ取ったままに描き、どこか懐かしく深い共感を誘います。
芸術の秋に相応しい贅沢な展覧会につき、三人の巨匠の力作を是非ご高覧いただきたくご案内申し上げます。
【展覧会概要】
「ユトリロ ヴラマンク 荻須」展
会期 2023年11月11日(土)~12月10日(日)
会場 ギャルリーためなが大阪
開廊時間 11:00~19:00 会期中無休
画廊HP www.tamenaga.com